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通訳者になるには?必要なスキル・資格・収入と成功へのステップを徹底解説!
「通訳者になりたいけど、何から勉強すればいい?」
「語学の勉強はしているけど、ほかに身につけたほうがよいスキルはある?」
など、通訳者になるにはどうしたらいいのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?
通訳者は堪能な語学力だけでなく、通訳現場でスムーズに対応できるようさまざまなスキルが求められます。
本記事では通訳者になるにはどんなスキルが必要なのか、通訳の仕事内容とともに解説します。
通訳の仕事内容とは?
通訳といっても仕事の内容にはさまざまな種類があり、分野も多岐に渡ります。
また、他言語を扱う似た仕事に翻訳があり、通訳と翻訳の違いについても知っておくとよいでしょう。
ここからは、通訳の仕事内容について詳しく解説します。
通訳の種類
通訳には大きく3つの種類があり、活躍するシーンが異なります。
● 同時通訳:話者が話した内容をほぼ同時に通訳する
● 逐次通訳:話者の話した内容を文章ごとなどに区切ってまとめて通訳する
● ウィスパリング:通訳を必要とする人の耳元でささやくように同時通訳する
通訳の種類は、通訳を必要とする人の数やシーンに合わせて選ばれることが多いです。
たとえば、同時通訳は国際会議やシンポジウムなど、比較的大人数が参加するシーンで使用されます。
長時間の通訳が必要な場合は、交代する通訳者がスタンバイして、チームで通訳をするケースもあります。
また、同じ同時通訳でも、商談など会話を邪魔しないようにささやきながらコミュニケーションをサポートするウィスパリングがあります。
通訳は種類によって求められるスキルも異なるため、自分が目指す通訳の仕事内容をしっかりと把握しておくことが重要です。
通訳と翻訳の違い
通訳と翻訳の大きな違いは、扱う情報とスピード感にあります。
通訳は会話や動画といった音声情報を、リアルタイムで別の言語に置き換える仕事です。
一方、翻訳はビジネス文書や書籍、映像作品の台本など、主に文字で表現された情報を他の言語に直します。
翻訳の場合は、正確さが大切なため、ある程度時間をかけて文章の背景や言葉の細かい意味などをリサーチしながら翻訳します。
通訳の場合は、対話や人が話す音声をリアルタイムで伝達していく必要があるため、内容を瞬時に捉える力とスピード感が重要です
通訳者になるために必要なスキル
通訳者になるために必要な資格はありません。
国家資格など特別な資格を取得していなくても、語学スキルや経験があれば、通訳として活躍できます。
しかし、通訳はただ英語が話せるだけで務まる仕事ではありません。
ここからは通訳になるためにおすすめの資格や、スキルについて具体的に解説します。
通訳の仕事に必須の資格はない
現状、通訳の仕事をするために必要な国家資格などは存在しません。
資格がなくとも、通訳の求人に応募して案件を獲得できれば、通訳者として活躍できます。
ただし、通訳者には語学力のほかにも、下記のようなスキルや専門知識が求められます。
- コミュニケーション能力
- 柔軟な対応力
- 多彩な表現力
- ビジネス知識・マナー
- 医療や法律などの専門知識
通訳者として活躍するためには、高い語学力はもちろん、クライアントや通訳を必要とする関係者に信頼されるコミュニケーション能力が必要です。
また、現場によって予測できないトラブルが発生する可能性もあるため、柔軟な対応力やその場に適した多彩な表現力も重要になります。
質の高い通訳サービスを提供するためには、ビジネス知識やマナー、各種専門知識も欠かせません。
通訳になるために特別な資格はありませんが、実力を客観的に証明できる資格があれば取得しておいたほうが有利となるケースもあるでしょう。
通訳になるためにおすすめの資格
通訳者として取得しておくと便利な資格には、さまざまな種類があります。
数ある資格のなかから、通訳者を目指す人におすすめの資格は、下記の5つです。
- TOEIC:世界共通の英語テスト。英語レベルによってテストが分かれている
- 実用英語技能検定:読み書きや話す、聞くなど、4つの分野を測定する検定
- ビジネス通訳検定(TOBIS):ビジネスシーンを想定して逐次通訳と同時通訳の実力を測る検定
- 全国通訳案内士:訪日外国人向けの有償観光ガイドを目的として作られた国家資格。
- 一般通訳検定(TOUI):英語のほか、中国語やスペイン語などさまざまな対象言語の通訳スキルを測る検定
取り扱う言語や分野にもよりますが、通訳になるためには世界的に有名なTOEICやビジネスシーンで活用できるビジネス通訳検定の取得がおすすめです。
特にTOEICは英語への理解力をスコアで確認できるため、求人の応募条件や希望条件に載せられているケースもあります。
また、英語のほかにも、中国語やドイツ語、スペイン語など、別言語の検定試験も行われているので、得意な言語から受験してみるとよいでしょう。
通訳の年収や将来のキャリアパス
これから通訳者になるのを目指している方のなかには、年収や将来のキャリアパスが気になる方もいるのではないでしょうか。
近年、グローバル化が進んだことで通訳者の需要も高まっています。
生成AIの登場で「通訳や翻訳の仕事がなくなるのでは…」と不安視された時期もありますが、品質面でまだ不十分な部分があるため人の力が必要です。
ここからは通訳の年収や将来のキャリアパスについて確認していきましょう。
通訳の平均年収
Indeedで掲載されている通訳者の平均年収は、約450万円です(2024年9月現在)
過去にIndeedに掲載された日本での通訳求人の平均給与から算出されているため、海外向け求人を含めると年収は大きく変動します。
通訳者の年収は、経験やスキル、雇用形態や分野など、さまざまな要因で変動するため、自分が目指す働き方がどの程度の年収なのか確認しておくとよいでしょう。
未経験から通訳にチャレンジする場合は、獲得できる案件数が少ない傾向があり、年収も低くなる可能性が高いです。
ただし、未経験であっても希少言語の通訳や、医療や法律など専門性の高い分野では、高い年収を得られる可能性は十分あります。
一般的な通訳者のキャリアパス
通訳者といっても、経験や専門的な分野があるかで将来のキャリアパスは異なります。
未経験から通訳者を目指す場合、まずは通訳エージェントなどに登録して、通訳の経験を積むことが重要です。
経験を積んでいくうちに専門分野のチャレンジや、企業の専属通訳者としてのキャリアが開かれるかもしれません。
すでに通訳の経験がある場合は、これまでの経験を活かしつつ、より専門性の高い通訳案件や国際会議などの大規模な通訳案件にチャレンジするのもよいでしょう。
企業の専属通訳者として活躍している場合は、フリーランスとしての独立を検討してもよいかもしれません。
通訳のキャリアパスは、経験やスキルによってさまざまな道がありますが、自身がどのように働きたいかで、自由に決められるのが特徴です。
スケジュール管理を徹底できれば複数のクライアントの仕事を兼任することもできますし、企業と派遣契約や、有期の契約社員として直接雇用契約を結ぶこともできます。
通訳業界の将来性とAIの影響
通訳の仕事はグローバル化により今後も需要の増加が見込まれますが、AI技術による自動通訳の影響も受けると予測されています。
AIによる自動通訳は音声言語の大まかな置き換えはできますが、まだまだ高いレベルでのコミュニケーションは難しいと言えます。
話し手の意図や場の雰囲気を組みとった通訳や耳で聞きやすい言葉選び、専門用語であることを踏まえた適切な通訳には人間の力が必要でしょう。
通訳者になるための3つの勉強ポイント
通訳者には必要な資格も、年齢制限もないため、目指したいと思ったらチャレンジしてみるのがおすすめです。
通訳者になるためには、普段から通訳スキルを磨き、話題のニュースなど情報収集しておくとよいでしょう。
ここからは通訳者になるためにおすすめの勉強のポイントを3つ紹介します。
語学力と共に通訳スキルを磨く
これから通訳者を目指すのであれば、語学力と共に通訳スキルを磨いてみましょう。
独学でも通訳スキルを磨く方法はあります。
通訳スキルのトレーニングにはいくつかの種類がありますが、通訳経験の少ない方は次の3つの方法で練習するのがおすすめです。
- シャドーイング:音声を聞きながら追いかけるように通訳する
- リテンション:音声を聞き、一定時間置いてから内容を通訳する
- サイトトランスレーション:英文を意味のかたまり(チャンク)ごとに区切りながら通訳する
通訳は語彙力の強化と共に、リスニング力とスピーキング力を高める必要があります。
そのため、実際の通訳現場と同じく、会話を聞いてから言葉を置き換えて通訳する練習法が有効です。
さまざまな練習方法がありますが、まずは自分が取り入れやすい方法で通訳スキルを磨くとよいでしょう。
国内外のニュースやトレンド情報を収集する
通訳者は歓談の通訳を務めることもあり、幅広い分野の知識や情報をキャッチアップしておくと現場での対応力がアップします。
最新情報をキャッチしておけば通訳の現場ではもちろん、ブレイクタイムなどの雑談でコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。
通訳者として活躍している人は、日頃から国内外のニュースやトレンド情報にアンテナを張っているケースが多いです。
最新情報を収集する際は、新聞やテレビのほか、各国のニュースサイトやSNSを活用するとよいでしょう。
特にSNSは幅広い年代が注目している情報をいち早く確認できます。
ただし個人の主観や思想も多く発信されるため情報として鵜呑みにするのは危険です。トラブルにならないよう情報の信頼性や出来事の背景も確認しておくことが大切です。
大学や専門学校で通訳養成コースを受講する
大学や専門学校のなかには、通訳に必要なスキルを体系的に学べる「通訳養成コース」が用意されているところがあります。
一定レベル以上の語学力と、通訳に必要な知識、スキルを総合的に学習できるため、これから通訳者を目指したい方におすすめです。
養成コースのプログラムはそれぞれの学校で異なりますが、じっくりと通訳に必要な知識やスキルを身につけるなら大学や大学院を選ぶとよいでしょう。
より実践的かつ短期間で通訳スキルを磨きたいなら、専門学校のほうがよいかもしれません。
気になる大学や専門学校があれば、資料請求やオープンキャンパスに参加してみるのもおすすめです。
まとめ
通訳になるのに特別な資格は必要ありませんが、コミュニケーション力や対応力などさまざまなスキルが求められます。
今後も需要が見込まれる通訳として活躍するなら、国内外のニュースをキャッチしながら、スキルアップしていくことが望ましいです。
通訳と同じく高い言語能力が必要とされる仕事に、翻訳があります。翻訳と通訳では表現方法や求められるスキルがまったく異なります。翻訳家になる方法について知りたい方は、ぜひ下記のコラムも参考にしてみてください。
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