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翻訳の勉強は独学でもできるのか?
翻訳家になるおすすめの勉強方法
「いざ独学で翻訳の勉強を始めてみたものの、限界を感じている。」
「そもそも独学のみで翻訳家になれるのか?」
こんな悩みを抱えていませんか?
近年、学習アプリやタブレット端末の登場で様々な勉強方法が急速に普及し始めてきました。
そんな中「独学で翻訳家になれないか」と考える人も多いのではないでしょうか。
実際に、独学のみで翻訳家として活躍されている方もたくさんいますので、ぜひ挑戦していただきたいと思います!
ただ様々な情報が溢れていて、あまりの選択肢の多さにいったいどの勉強方法が自分にあっているのか迷ってしまいますよね。
この記事では独学で翻訳家を目指すあなたに向けて「勉強する前の心構え」と「具体的な勉強方法」を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
勉強を始める前に、意識すべき4つの翻訳スキルとは?
あらゆる翻訳に共通する 必須スキルは4つ です。実際に勉強に取り掛かる前にしっかり頭に入れておきましょう。
①英文読解力
翻訳者として仕事をするには、大前提として英文法の知識が必須です。
これから勉強される方は、まずは英文法のレベルを高校卒業レベルまでは上げておきましょう。そうすることで、その後の勉強をスムーズに進めることができます。
②日本語力
実際に翻訳の勉強を始めてみると、英語力よりもむしろ日本語力が大事なことがわかってきます。翻訳は単に「英語を日本語に置き換えるだけの仕事」ではありません。
読みやすい日本語であることはもちろん、クライアントが求める質感の日本語、著者が表現したいイメージの日本語を選ばなければならないので、日本語表現の引き出しをたくさん持っていることが重要です。
③内容理解力
原文の書き手には必ず読み手に伝えたい事があります。翻訳者は、文章を読んで「書き手が何を伝えたいのか」を理解することが必要です。
本や映画なら「作品のストーリー構成や背景」、ビジネスなら「どんな問題を解決したいのか」「どのように商品をPRしたいか」などを正しく理解しなければなりません。
④リサーチ力
もうひとつ、翻訳に絶対に欠かせないのがリサーチ力です。
内容理解をより深めるために、原文を読んで引っ掛かるところがあれば、なんとなく想像で訳したりせず、きちんと調べて裏を取ることを徹底しましょう。
4つの翻訳スキルを磨くために独学でできるお勧めの勉強方法とは?
ここまで紹介した「4つの翻訳スキル」を磨くための勉強に取り掛かる前に、ぜひやっていただきたいことがあります。
それは ” 現状把握 ” です。
自分の今の実力を知ってからスタートすることで、効率的に学習を進めることができるからです。
ここでは各翻訳スキルを磨くためのおすすめの 現状把握方法 と 具体的な勉強方法 を詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
①英文読解力を磨くためにできること
現状把握方法:英語の検定試験や翻訳学校のレベル診断テストを受けてみる
勉強をスタートする前に自分の英文法力が高校卒業レベルに達しているかを確認しておきましょう。
英検であれば2級、TOEICであれば650点以上、大学入試の参考書をある程度理解できるかなどを目安にすると良いです。
また多くの翻訳学校で実施している「無料のレベル診断」を受けてみることをおすすめします。
テスト形式で自宅で取り組むことができ、添削もしてもらえます。今の自分の英語力レベルを客観的に評価してもらえますので、ぜひ活用してみてください。
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具体的な勉強方法:英文法書(参考書)を1冊やりきる
文法書はたくさんこなすよりも、薄いものでも良いので1冊を徹底的にやりきってみてください。
その時大事なのは、自分の苦手な項目ほど繰り返し学習することです。
英文法には、冠詞や関係代名詞など、つまずきやすいポイントがいくつもあります。なんとなく訳すのではなく、なぜこう訳すのか自分で理解できているかどうかを基準に得意と苦手な項目を分け、重点的に学習する箇所を選びましょう。
②日本語力を磨くためにできること
現状把握方法:市販品で、プロの翻訳と自分の翻訳を比較する
小説や映画など自分が目指したい分野の英語と日本語をたくさん読み、翻訳が手に入るものであれば、自分で訳してプロの翻訳と比較してみることをおすすめします。
そうすることでプロの翻訳者がどれだけ豊かな日本語を駆使しているかを、身をもって知ることができます。
具体的な勉強方法:プロが書いた上質な日本語に触れて、表現のストックを増やす
文章のプロである作家たちは、選び抜いた言葉を駆使して日々表現活動を行っています。
普段からプロが書いた本・新聞などの活字にできるだけ多く触れましょう。
そうすることで必ず、自分の引き出しにない表現や印象的な言葉遣いに出会うことができます。
都度書き留めて、実際に日記やブログ、SNSなどで使用してアプトプットを繰り返し、自分の言葉として使えるようにしていきましょう。
③内容理解力を磨くためにできること
現状把握方法:本や記事などの内容を口頭で人に説明してみる
日本語でも英語でも、文章を読んで理解しているつもりになっていることは意外と多いものです。
アウトプットがきちんとできてこそ、内容を理解したということに繋がります。
短い内容でも構わないので、読んだ内容を身近な人に説明して今の自分の内容理解力を客観的に判断してもらいましょう。
具体的な勉強方法:本や記事などを読み、理解した内容を要約してみる
口頭での説明からさらに一歩進めて、自分の言葉で短くまとめててみましょう。
書き手の文章を自分の言葉で要約することは、内容を正しく的確に理解するための訓練になります。
④リサーチ力を磨くためにできること
現状把握方法:自分を棚卸しして、好きな分野・興味のある分野・得意な分野を探す
リサーチは、自分が好きな分野や興味のある分野でないとそれ自体が長続きしません。
まずは今の自分自身を棚卸しして、どんな分野が好きなのか、どんなことに興味があるのか、これなら人よりも得意だな、と思う分野を探ってみてください。
具体的な勉強方法:複数の検索環境を整えて、ダブルチェックを繰り返す
翻訳では、専門用語や固有名詞、海外の文化など、手持ちの辞書では調べつくせない単語が数多く出てきます。
今ではインターネットで調べることが容易になりましたが、ネットの情報を鵜呑みにしてはいけません。
簡単な単語ほど誤訳しがちということも多々ありますので、書籍や信頼できる複数のサイトであらためて意味を確認する習慣を身につけてください。
独学で勉強を続けられない方におすすめの3つの対策
ここまで独学でできる翻訳の勉強方法をご紹介してきました。独学のメリットは、「何よりお金をなるべくかけずに学べること」「自分のペースで進められること」「場所や時間にとらわれないこと」ですね。
その一方で勉強を進めるほど「モチベーションが保てない」「自分の訳文が正しいのか判断がつかない」「今の自分の翻訳力がどれだけプロに近づいているのかがわからない」といった悩みが自然と出てくるものです。
独学で行き詰まってしまったら、別の学び方を組み合わせることも1つの手です。
そうすることで前進するきっかけをつかんだり、正しい知識を効率よく身につけていくことができますので、参考にしてみてください。
①通信教育で学ぶ
独学のスタイルに一番近いのは、なんといっても通信教育です。場所も時間も選ばず、ある程度自分のペースで学習を進めることができます。
添削により自分の訳文の正確さを判断してもらえますし、具体的にどこを修正すればよくなるのか、という気づきを得ることができます。課題提出日(締切)が決まっていることや添削者からの励ましの言葉をもらえることで、独学よりもモチベーションを保ちやすいといえます。
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②翻訳学校で学ぶ
一般的な勉強方法として思いつくのは翻訳の専門学校ではないでしょうか。
最近はコロナ禍でオンライン授業が増えてきたので、以前よりも場所と時間の制限が格段に下がってきています。
通信教育よりも高額な講座もありますが、学校ではクラスメイトがいるというのが最大のメリットです。
翻訳は十人いれば十人の訳し方があり、クラスメイトの訳文を見て「そういう訳し方があったのか!」「自分には無い解釈だった!」と膝を打つような体験を何度も味わうことができます。
当校の体験レッスン参加者191名に、翻訳学校に通う目的を尋ねたところ、「翻訳の仕事をしたい」が最も多く90%。2位は「英語力アップにつなげたい」(52%)、3位は「現在の仕事に役立てたい」(20%)でした。
同じ目標を持つ仲間がいることでモチベーションを保ちやすく、勉強や仕事の情報交換の場としても活用できます。
開講時期が近づくと体験レッスンが開催されるところが多いので、お試しで参加してみてクラスの雰囲気を実際に見てみることをおすすめします。
⇒通学・オンライン講座のラインナップはこちら
③番外編:SNSや交流会を活用してネットワークを広げる
勉強と並行して意識して行ってほしいことを、最後に1つだけ紹介します。
それは翻訳者のネットワークを広げることです。
ステップアップして仕事を見据える段階になったら、「翻訳需要の多いジャンルは?」「報酬はどのぐらいなのか?」「今後求められるスキルとは?」など、実際に現場を経験している人でないとわからない疑問がたくさん出てきます。
そんな時に相談できるコミュニティを持っている人ほど、仕事を獲得しやすい傾向にあります。
独学の場合は特に、早い段階からSNSをうまく利用したり、リアル交流会などに参加して、翻訳業界のネットワークを広げることを意識してみてください。
翻訳の勉強方法についてよくある質問
Q:通信教育や翻訳学校で学ぶ場合の費用はどれくらいですか?
A:翻訳家を目指すための講座には、さまざまな選択肢があります。自分のペースで学習を進めたい方には、数万円から利用できる通信講座がおすすめです。また、プロの翻訳家を目指す本格的な通学講座もあり、こちらは100万円以上の費用がかかります。
各学校によってプログラムの内容や特徴は異なるため、自分に合った講座を見つけることが大切です。
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Q:勉強時間の目安はどれくらいですか?
A:翻訳の基礎スキルを身につけるために、1〜2年程度学習するのが一般的です。この期間中には、語学力の向上、文法や語彙の習得、翻訳技法の理解といった基本的な能力を養うことが求められます。
Q:社会人でも翻訳家になれますか?
A. 翻訳の仕事は、社会人としてのさまざまな経験が大いに活かされる職業です。そのため、社会人の皆さんにこそ、翻訳家を目指していただきたいと思います。
また、翻訳の仕事は「子育てが落ち着いた頃」や「定年退職後」のセカンドキャリアとしても最適です。何歳からでも始められ、何歳までも続けられるため、柔軟な働き方が求められる現代において、大きな魅力を持っています。
さらに詳しく知りたい方は、「社会人が翻訳学校に通うのはアリ?働きながら翻訳家になる方法」を参考にしてみてください。
まとめ
翻訳の勉強を「まずは独学でできるところまでやってみよう」と挑戦するのはとても有意義なことです。
何より「自分は本当に翻訳家になりたいのか」「翻訳家という職業は自分に向いているのか」と考えるきっかけになります。
また、いずれは通信教育や翻訳学校で学ぶことを視野に入れている方にとっても、独学しておくと本格的に受講する時にスムーズにスタートを切ることができます。
独学以外の方法を取り入れた場合も、独学の習慣がついている方ほど早くステップアップしていく傾向にありますので、今回紹介した勉強方法をぜひ実践してみてください。
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翻訳の専門校「フェロー・アカデミー」の体験談
海外在住でも、「翻訳入門<ステップ18>」から学んで正解でした
「映画鑑賞と読書が趣味で、映画の字幕や書籍の翻訳ができたら楽しいだろうな、との憧れから翻訳を学ぼうと思い立ちました。在宅で働けるというのも魅力でした。
「翻訳入門<ステップ18>」や「実務翻訳<ベータ>」を受講することで、翻訳の「基礎の基礎」や最低限のルールを学ぶことができました。
現在は、複数の翻訳会社に登録し、主に契約書や、マーケティングを含むビジネス系文書、政府系文書や学術論文などの翻訳を手がけています。
どんな仕事でも、コミュニケーションがビジネスの基本だと思っています。あとは、ミスを繰り返さないこと。「また、お願いしたい!」と思っていただけるような翻訳者になることが現在の目標です。」(フェロー・アカデミー卒業生/大橋美帆さん)
フリーランスとして独立 実務・出版の両分野で活躍
「翻訳に興味を持ってからは、訳書と原書の両方を買って、自分の訳文と見比べる、という勉強を独学で始めたのですが、自分で訳してから訳書を読むと、自分の英語力と日本語力の両方がまったくお金をもらえるレベルに達していないことを痛感しました。そこで一度はちゃんと体系的に学習したいと思い始め、幅広い分野を学べる「ベーシック3コース」を受講しました。
修了後は、学習を継続しながら、2~3カ月に一度のペースでアメリアからトライアルに応募していました。
最初に合格したのがアメリアから応募した出版関係のトライアルです。それからリーディングの仕事を少しずつもらうようになって、2~3年後に本の出版につながることとなりました。今でもこの出版社とはずっと仕事の関係が続いています。
現在では、QAとして勤務した会社経由の仕事が8割、最初に仕事をもらった出版社の仕事が2割の配分で仕事を続けています。
30年後もこの仕事を続けていたいというのが今の目標です。自分の翻訳力に、まだ自信があるわけではありませんが、学習中から折に触れ「自分は本当にこの仕事に向いているのだろうか」と時間をかけて考え続けてきたことで、困難があっても続けられる力が身に付いたと思っています。」(フェロー・アカデミー卒業生/浅川佳秀さん)
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その後、翻訳者を志し退職、フェローアカデミーの「ベーシック3コース」を修了し、翻訳者として5年間活動した後、翻訳者ネットワーク「アメリア」立ち上げに参画、理事長/代表取締役に就任。