担当講師
- おびか ゆうこ
- Yuuko Obika
児童文学翻訳家・英語講師。国際基督教大学(ICU)語学科卒業。出版社の児童書部で海外業務と翻訳絵本の編集を担当。ドイツ留学を経て、子どもの本の翻訳を始める。絵本の訳書に、『エリーちゃんのクリスマス』、『ジャックと豆の木』(以上福音館書店)、『トスカのおくりもの』、『気のいいバルテクとアヒルのはなし』(以上徳間書店)、『おばあちゃん、ぼくにできることある?』、『クリスティーナとおおきなはこ』(以上偕成社)、他多数。英語学習の著書に、『学び直しは中学英語で』(出窓社)などがある。
《講師ホームページ》
講師からのメッセージ
絵本の翻訳には、他の本とはちがう難しさと、他の翻訳では味わえない楽しさがあると思います。
いちばん難しいのは、読み手が、小さな子どもであることでしょうか。おとなが普段使っている言葉で、原文をそのまま正しく訳しても、子どもたちには伝わりにくいかもしれません。かみくだいたり、言い換えたり、『絵本のことば』にする工夫が必要です。
翻訳するには、なによりもまず、語学力が必要だと思います。ただ、絵本の訳者は、必ずしも語学の専門家とはかぎりません。英語とは無縁の、詩や、小説を書いている方が訳すこともあります。絵本の翻訳には、語学力だけでなく、日本語の表現力はもちろん、クリエイティブな発想も大切なのでしょう。
この講座では、1冊の絵本を4回にわけて訳し、じっくりと作品に向き合いながら、全訳の完成を目指します。他の方の訳文や、講師の解説を聞くうちに、ご自身の訳の完成度は、きっと高まっていくはずです。
翻訳に正解はありません。皆様それぞれの感性を生かし、自由な発想で、クリエイティブに、絵本の翻訳を楽しんでください。
毎回の講座で、絵本翻訳や出版について、いろいろなお話をするつもりです。
ご参加をお待ちしています。