金子治子さん
米国の大学を卒業し、帰国後、企業勤務を経て結婚。通訳案内士の資格を取得して通訳ガイドをしたり英語教室講師を務めたことも。2014年4月よりフェロー・アカデミー入校。現在、学びながらプロ活動中。
米国の大学を卒業し、帰国後、企業勤務を経て結婚。通訳案内士の資格を取得して通訳ガイドをしたり英語教室講師を務めたことも。2014年4月よりフェロー・アカデミー入校。現在、学びながらプロ活動中。
迷わずにフェローに入校
講師の紹介で初仕事
アメリカ留学、外資系証券会社勤務、夫の海外赴任に伴うロンドンや香港暮らしなど、英語を使う機会の多かった金子治子さん。家庭や育児を優先し、在宅の仕事を望んでいたときに映像翻訳者の存在を知った。
「海外ドラマやドキュメンタリーが好きでよく見ていたのですが、そのエンドロールで『翻訳者』とあるのを見て、『俳優さんの声に字幕を付けられるなんてすてき。これを仕事にできたらどんなに楽しいだろう』と思ったのです」
スクール選びは迷わなかった。金子さんが通ったフェロー・アカデミーは、映像翻訳者養成スクールの先駆者的存在。金子さんはずっと以前から「映像翻訳ならフェロー」という認識を持っていたという。
「新しいスクールはたくさんありますが、フェロー・アカデミーには老舗のノウハウや業界内での信頼があると思っていました」
学習や進路について相談があれば、いつでも同スクールのカウンセリングを利用できるのも心強い。カウンセリングでは、映像翻訳コースの専任スタッフから講師とは別の視点でのアドバイスをもらえるので、安心して学習を続けることができる。そういったサポート体制にも支えられ、金子さんは初級、中級、上級(ゼミ)と順調にステップアップ。勉強を始めてから2年半で初仕事を得た。初仕事をもたらしてくれたのは、ゼミを受け持っていたベテラン翻訳者の田中武人講師。締切が不安で映像や翻訳を楽しむ余裕はなかったが、達成感は大きかった。
気づきの場のゼミを大事に
「独りよがり」を戒める
現在まで翻訳したのは7作。ドラマ、ドキュメンタリー、アニメーションと幅広くこなす。仕事は講師経由のものもあれば、制作会社のトライアルを突破し、声が掛かったものもある。トライアルや求人情報は、同スクールと経営母体が同じ翻訳者ネットワーク「アメリア」を通じて得ている。
こうしてプロとして地歩を固めつつある金子さんだが、向上心が強く、今なお、同スクールで学び続けている。受講するのは、プロレベルを対象にした「特別ゼミ」。具体的な現場を想定した指導もあり、フレキシブルで実践的な内容となっている。
特別ゼミは月に1度の講座だが、出席するたびに「はっとさせられる」ことがあるという。
中でも教訓として胸に刻まれているのは、田中講師が話された「誤訳の原因は、無知や不勉強ではなくて怠惰だ」という一言。分かった気になって訳すのではなく、丁寧に調べ、裏付けのある翻訳をする大切さを教えられた。
「特別ゼミに通わずにプロになっていたら、『これで大丈夫だろう』と、独りよがりになっていた気がします」
少しずつペース配分が掴めてきた今、映像翻訳の仕事の喜びもかみしめている。 「作品の最後に名前が出るでしょう。その瞬間がすごくうれしい。家族を呼んで、一時停止にして見ています(笑)」
『翻訳事典2018-2019』(アルク発行)より転載
写真:吉崎貴幸
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